ウェリントン生活完全ガイド①|留学に一番ちょうどいい街(統計編)

私は中学3年生でニュージーランドへ留学し、それ以来、長くニュージーランドで生活してきました。
これまで色々な街で実際に暮らしてきましたが、最終的に生活の拠点として戻ってきたのが首都であるウェリントンです。私自身はウェリントンが、ニュージーランド留学をするうえで一番「ちょうどいい」街だと感じています。
過去の記事では、学生時代の経験、実際に暮らして感じる街の雰囲気や、自然と都市の距離感など、自身の感覚や経験を中心に「ウェリントンを選ぶ理由」を紹介しました。
→ ニュージーランド留学でウェリントンを選ぶ理由|実際に住んで感じた魅力
今回の「ウェリントン生活完全ガイド①」では、私自身の経験だけでなく、実際の国勢調査(Stats NZ)のデータから分かる人口、面積、多文化性、気候、治安、他の街との違いなどを交えながら、できるだけ客観的な数字を中心にウェリントンを見ていきます。そのうえで最後に、長くニュージーランドで暮らしてきた私自身の経験も合わせながら、なぜウェリントンが留学生活に「ちょうどいい」と感じるのかを考えてみたいと思います。
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「留学に一番ちょうどいい街」を、数字から見てみる
人口約20万人のニュージーランドの首都

ウェリントンはニュージーランドの首都ですが、東京のような巨大都市をイメージすると、その規模の小ささに驚くかもしれません。
Wellington Cityの人口は202,689人です。私自身、ウェリントンで生活していて「都会に住んでいる」という感覚はあまりありません。国会議事堂や政府機関があり、街には必要なものが一通り揃っていますが、中心部はコンパクトで、少し移動すればすぐに住宅街、海や山があります。
ちなみにWellington Cityとは別の区画のエリア(Lower Hutt、Upper Hutt、Poriruaなど)を含むWellington Region全体になると、2023年の人口は520,971人。つまり、「ウェリントン」と呼ばれる地域全体では約52万人が生活しています。
オークランド、クライストチャーチと比べると?
他の主要都市と比べると、ウェリントンのコンパクトさがより分かりやすくなります。
Aucklandの人口は約166万人、Christchurch Cityは約39万人、Wellington Cityは約20万人です。
| 都市 | 2023年の人口 |
|---|---|
| Auckland | 約166万人 |
| Christchurch | 約39万人 |
| Wellington | 約20万人 |
※都市・地域によって行政区域の定義が異なるため、単純な「都市圏の大きさ」の比較ではありません。ここでは国勢調査の行政区域を基準に、おおよその規模感を比較しています。
こうして数字で見ると、ウェリントンは首都でありながら、かなり小さな街であることが分かります。そして私は、この「小ささ」が留学生活ではむしろ大きな魅力だと感じています。
大都市ほどの規模はありませんが、カフェやレストラン、映画館、ショッピング、大学、政府機関などが中心部に集まり、そのすぐ近くに海や山があります。
「首都として必要なものは揃っており、比較的便利な街。でも、大きすぎない。」
これは、私がウェリントンを留学先として「ちょうどいい」と感じる理由の一つです。
数字で見る多文化性

移民大国のニュージーランドで生活していると、様々な国や文化にルーツを持つ人と出会います。ウェリントンも例外ではありません。
国勢調査によると、Wellington Regionの人口の15.2%がAsian ethnic group(アジア系)に属しています。 人数で見ると79,314人で、2018年から20.9%増加しています。
なお、ニュージーランドの国勢調査における「ethnicity」は、国籍や出生地とは違い、本人がどの民族グループに属すると認識しているかを表すものです。また、複数のethnicityを選択できるため、割合をすべて足しても100%にはなりません。
Wellington Region全体では、2023年の民族構成は次のようになっています。
| Ethnic group (民族グループ) | 割合 |
|---|---|
| European (ヨーロッパ) | 72.6% |
| Māori (マオリ) | 15.5% |
| Asian (アジア) | 15.2% |
| Pacific peoples (サモア、トンガなどのポリネシアン) | 9.1% |
| MELAA(中東・中南米・アフリカ) | 2.3% |
※複数回答が可能なため、合計は100%を超えます。
オークランドがニュージーランドの中でアジア人が一番多い
ここは、実際に両方の街で生活した私の感覚とも一致します。
オークランドはニュージーランドの中でもアジア人が多く、特に中国系とインド系のコミュニティの存在感も非常に大きい街です。実際にニュージーランド全土の中国人の70.5%(196,900人)とインド人の63%(183,400人)がオークランドに住んでいます。
→ニュージーランド留学の都市選び|実際に住んだ4つの都市+αを紹介
日本人はどのくらいいる?
ちなみに国勢調査では、ニュージーランド全体でJapanese ethnicityに属する人は19,488人でした。アジア系人口の約2.3%にあたります。ただし、これはニュージーランド全国の数字です。
ウェリントンだけで何人の日本人が生活しているのかについては、今回確認したStats NZの公開資料から同じ条件で比較できる確実な数字を確認できなかったため、この記事では推測値を載せないことにします。実際に生活している感覚としては、日本人に出会う機会はもちろんありますし、日本食材を購入できるお店もあります。それでも、「日本人が多すぎて英語を使わなくても生活できてしまう」というほどではないです。
これも、私がウェリントンを留学先として「ちょうどいい」と感じる理由の一つです。
首都なのにコンパクトな面積

人口だけでなく、市域の広さを比べてもウェリントンのコンパクトさが分かります。
Wellington Cityの市域面積は約290km²。一方、Aucklandは約4,900km²、Christchurchは約1,400km²と、行政区域の面積にはかなり大きな違いがあります。
| 都市 | 市域面積 |
|---|---|
| Auckland | 約4,900km² |
| Christchurch | 約1,400km² |
| Wellington | 約290km² |
※それぞれの行政区域には市街地以外の土地も含まれており、境界の決め方も異なるため、単純に「実際の街の広さ」を比較した数字ではありません。あくまで規模感を知るための参考です。
私自身過去にオークランドで生活し、クライストチャーチにも何度も訪れていますが、ウェリントンでは「街・住宅地・自然の距離が近い」と感じることが多いです。
→ニュージーランド留学の都市選び|実際に住んだ4つの都市+αを紹介
もちろん、市域面積が小さいから生活しやすいと単純に言えるわけではありません。ただ、ウェリントンのコンパクトさは、車を持たないことも多い留学生にとって、一つのメリットになると私は感じています。
この「首都なのに大きすぎない」という規模感も、私がウェリントンを留学先として「ちょうどいい」と感じる理由の一つです。
ウェリントンの気候

ニュージーランドは南半球にあるため、日本とは季節が逆になります。12〜2月頃が夏、6〜8月頃が冬です。
ウェリントンは海に囲まれた街ということもあり、年間を通して極端な暑さや寒さになることは比較的少なく、夏は過ごしやすく、冬も気温だけを見るとそこまで厳しくありません。雪も十年単位に一度くらいしか降りません。長期観測データを見ても、ウェリントンでは最も暖かい時期でも月平均気温は17℃~20℃前後、冬は9〜10℃前後が目安になります。
夏は日本のように30℃を超える暑さが何日も続くことは珍しく、湿度も低いので、個人的にはウェリントンの夏はかなり過ごしやすいと感じています。
一方、冬については数字だけを見ると「意外と暖かい」と思うかもしれません。しかし、冬場は雨がよく降り、風によって体感温度が下がることや、日本ほど住宅の断熱や暖房環境が整っていない家もあるため、気温の数字以上に寒く感じる日があります。ただ、雨が多めなので、日本の様に冬に乾燥肌に悩まされることも少ないです。
オークランド・クライストチャーチと比べると?
気候についても、オークランド、ウェリントン、クライストチャーチではかなり違いがあります。
実際のデータ(Earth Sciences New Zealand | NIWA)を見ると、オークランドは3都市の中では比較的暖かく、夏は湿度も高めです。冬も比較的温暖で、年間を通して雨が降ります。一方、クライストチャーチは南島にあり、ウェリントンとは違って平坦な土地が広がっています。冬はウェリントンより冷え込みやすく、反対に夏にはウェリントンより気温が上がる日もあります。
ウェリントンはその中間、というよりは海の影響を強く受けるため、一年を通して気温の変化が比較的小さいという特徴があります。
私自身3都市すべてで過ごしたことがありますが、体感としてもそれぞれかなり違います。
風が強い街・ウェリントン
データを見ても、Wellington Regionは他の地域と比べて風が強い地域であると説明しています。
実際に生活していても、ウェリントンの風はかなり強いです。晴れていても風が強かったり、天気予報を見る時に気温より風速の方が気になったりすることもあります。一方で風が弱く、青空が広がった日のウェリントンは本当に気持ちがいいです。
そんなウェリントンには、“Can't beat Welly on a good day”という有名な言葉まであります。
この言葉については、この記事の最後にもう一度紹介します。
ウェリントンの治安

留学先を選ぶうえで、治安の良さはとても大事です。
まず国全体で見ると、ニュージーランドは世界的に見ても平和度の高い国として評価されています。
Global Peace Index 2026(世界平和度指数)では、ニュージーランドは世界2位。1位はアイスランドで、ニュージーランドに続いてスイス、スロベニア、アイルランドが上位に入っています。Global Peace Indexは、社会の安全・治安だけではなく、国内外の紛争や軍事化なども含めて国全体の平和度を評価する指標です。
そのため、「世界2位=犯罪が世界で2番目に少ない」ことを意味するわけではありませんが、ニュージーランドが世界的に見ても平和度の高い国であることを示す一つの指標にはなります。
ウェリントンはNZ主要3都市の中でもSafety Indexが高い
都市単位では、世界各都市の生活情報を集計しているNumbeo Safety Index 2026も参考になります。
| 都市 | Safety Index |
|---|---|
| Wellington | 66.7 |
| Christchurch | 55.1 |
| Auckland | 49.5 |
データを見ると、ウェリントンが3都市の中で最も高いSafety Indexとなっています。その上、当機関はWellingtonのSafety Indexを「High」と評価もしています。
ただし注意点として、Numbeoは警察が公表する犯罪統計ではなく、ウェブサイト利用者から寄せられた回答をもとに算出される指標です。したがって、「ウェリントンはニュージーランドで最も安全な都市」と断定するためのデータではありません。
それでも、国全体ではGlobal Peace Indexで世界2位、都市レベルでもWellingtonはNumbeoのSafety Indexで比較的高い評価を受けている、というのは留学先を考えるうえで一つの参考になると思います。
実際に長く暮らして感じる治安
私自身ウェリントンで長く生活していますが、普段の生活で危険を感じたことはありません。ただし、日本と全く同じ感覚で生活していいとも思っていません。留学する場合も、必要以上に怖がる必要はないと思いますが、「海外にいる」という基本的な意識を持って生活することは大切です。
そして、中高生の場合はホームステイ先のルールや学校からの指示を守り、夜遅くまで一人で出歩かないなど、基本的なことを守ることも重要です。
番外編|“Can't beat Welly on a good day”

ウェリントンには、この街を象徴するような有名な言葉があります。
“(You) Can't beat Welly(Wellington) on a good day.”日本語にするなら、「天気の良い日のウェリントンには敵わない・敵なし」といった意味です。
ニュージーランド国立図書館には、1996年に制作された “You can't beat Wellington (on a good day)” という楽曲の記録も残っています。そしてこの言葉が面白いのは、単純に「ウェリントンは最高!」と言っているだけではないところです。
ここまで紹介した通り、ウェリントンは風が強く、冬は雨もよく降る街です。だからこそ、風が弱く、青空が広がった「good day」のウェリントンは本当に気持ちがいいです。
海沿いを歩いたり、カフェの外でコーヒーを飲んだり、ビーチへ行ったり、少し郊外へ出てハイキングをしたりなど。街と海と自然が近いウェリントンだからこそ、天気の良い日は街全体の魅力が一気に表れるように感じます。
「Good day」は実際どのくらいある?
この有名な言葉を、本気で数字にしてみた人もいます。
もちろん、これは公的機関が「ウェリントンの良い天気は年間7%しかない」と発表したわけではありません。学者が気温・風・降水量などに独自の条件を設定して計算した、ちょっとした遊び心のある分析です。私自身も長くウェリントンに住んでいますが、いくらなんでも7%は少なすぎると思います(笑)。
ただ、この言葉にはウェリントンという街の特徴がよく表れていると思います。風は強い。冬場は天気も完璧ではない。でも、天気の良い日のウェリントンは本当に素晴らしい。
私も、晴れて風の穏やかな日にウェリントンの海を眺めていると、“Can't beat Welly on a good day.”という言葉に納得します。
まとめ|数字で見ても、ウェリントンは留学に「ちょうどいい」

今回は「統計編」として、人口や街の規模、多文化性、気候、治安など、実際の数字からウェリントンという街を見てきました。
数字だけで留学先の良し悪しを決めることはできませんが、長くウェリントンで生活している私自身の感覚としても、やはりこの街には「大きすぎず、小さすぎず、田舎過ぎず、都会すぎない」絶妙なバランスがあると感じています。
もちろん、数字だけでは分からないウェリントンの魅力もたくさんあります。
→ ニュージーランド留学でウェリントンを選ぶ理由|実際に住んで感じた魅力
そして次の「ウェリントン生活完全ガイド②」では、ウェリントンの各エリア(中心部、Karori、Newtown、Lower Hutt)など、実際にウェリントンで生活するうえで知っておきたいそれぞれの特徴や雰囲気を紹介していきます。
↓↓次の記事↓↓
→ ウェリントン生活完全ガイド②|留学に一番ちょうどいい街(エリア編)
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中学3年生でニュージーランドへ留学し、現地高校を卒業。その後、現地大学(Victoria University of Wellington)へ進学し、卒業後は現地企業に就職。24歳の時にバックパッカーとして、約9カ月で世界18カ国も訪問。
これまでニュージーランドでは4つの街で生活し、現在は実際に学生生活を過ごした首都であるウェリントンを拠点に、留学サポートエージェンシー・Wellytonianを運営中。
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代表メッセージ
私自身、ニュージーランドに留学して本当に良かったと思っています。しかし、留学生活では楽しいことだけでなく、文化の違いや言葉の壁に苦労することもありました。
だからこそ、このサイトでは一般的な留学情報だけでなく、実際に経験したことや、現地で暮らしているからこそ分かるニュージーランドの「リアル」をお伝えしていきたいと思っています。
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