ニュージーランドの中学・高校留学|現地校卒業生による、学校生活紹介

ニュージーランドへの中学・高校留学を考えるとき、「現地の学校って実際どんな感じ?」「どの学校を選べばいい?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
私自身、中学3年生の3学期からニュージーランドへ留学し、現地の高校を卒業しました。そこで感じたのは、学校生活や勉強に対する考え方が日本とかなり違うということです。一言で表現するなら、ニュージーランドの学校は日本よりも「のびのびしている」と感じます。ただ、「自由で楽」という単純な話ではありません。
この記事では、一般的な情報だけでなく、実際にニュージーランドの学校を卒業した私自身の経験を交えながら、ニュージーランドの学校生活について紹介します。次の記事では、現在留学先として検討できるニュージーランドの首都、ウェリントンの学校の特徴についても紹介していきます。
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1. ニュージーランドの学年を解説
まず、ニュージーランドの学校制度について簡単に説明します。ニュージーランドの学校にはYear 1からYear 13までの13学年があります。政府の留学生向け案内では、Primary School(小学校)がYear 1~6(おおむね5~10歳)、Intermediate School(中学校)がYear 7~8(11~12歳)、Secondary School(中学・高校)がYear 9~13(13~18歳)と紹介されています。
おおよその年齢で比較すると、次のようになります。
| ニュージーランド | 年齢の目安 | 日本の学年の目安 |
|---|---|---|
| Year 7 | 11~12歳 | 小学6年生前後 |
| Year 8 | 12~13歳 | 中学1年生前後 |
| Year 9 | 13~14歳 | 中学2年生前後 |
| Year 10 | 14~15歳 | 中学3年生前後 |
| Year 11 | 15~16歳 | 高校1年生前後 |
| Year 12 | 16~17歳 | 高校2年生前後 |
| Year 13 | 17~18歳 | 高校3年生前後 |
ニュージーランドは1月末~2月頃に新しい学年度が始まるため、誕生日や渡航時期によって学年の対応は前後します。なので、日本の中学1年生の2月からSecondary Schoolにも入学することができます。
2. ニュージーランドの学校は「のびのび」している?

ニュージーランドの学校について聞かれたとき、私がよく使うのが「のびのびしている」という表現です。
もちろん学校によって校風は違いますし、「ニュージーランドの学校はすべて自由」と一括りにすることはできません。それでも、日本の学校とニュージーランドの学校の両方を経験した私からすると、ニュージーランドの学校は生徒一人ひとりの自主性を大切にしていると感じる場面が多くありました。学校側が細かく「これをしなさい」と決めるというよりも、自分で選び、自分で行動させることに重きを置いています。
私が感じたニュージーランドの学校の「のびのび」は、単に校則が少ない、勉強が楽という意味ではなく、「自分で選べる自由が大きい」という感覚に近いです。
自分で勉強する科目を選ぶ
ニュージーランドのSecondary Schoolでは、学年が上がるにつれて選択科目の割合が増えていきます。全員がまったく同じ時間割で勉強するのではなく、自分が興味を持っていることや、将来何をしたいのかなどを考えながら科目を選んでいきます。もちろん、大学進学などを考えているのであれば、その先の進路も考えながら科目や取得する単位を考える必要があります。
つまり、選択肢が多い分、自分で将来を考える必要もあるということです。私自身、この「自分で授業を決める」という感覚は、日本の学校との大きな違いの一つだったと感じています。
夏休みは年度末。「夏休みの宿題」はない
学校生活のリズムも日本とは大きく違います。
ニュージーランドでは学校年度が1月末~2月頃に始まり、12月頃に終わります(日本と季節が逆なので、12月~2月が夏です)。つまり、ニュージーランドの夏休みは1年間の学校生活が終わった後の長期休暇です。日本の場合、夏休みが終われば同じ学年の2学期が始まるので、「夏休みの宿題」がありますよね。ニュージーランドの場合、年度が終わって夏休みに入り、次に学校へ戻るときには新しい学年が始まります。そのため、日本のように夏休みの宿題を渡された経験はありませんでした。これは当時かなり印象的でした。勉強するときは勉強する。でも、休むときはしっかり休むのがニュージーランドです。
そんなところにも、ニュージーランドの学校の「のびのびした感じ」が表れているように思います。
3.「のびのび=楽」ではない

ここは、ニュージーランド留学を考えている人に特に伝えておきたいところです。
「自由」「のびのび」と聞くと、ニュージーランドの学校=日本より楽と思われるかもしれません。でも、実際に通った私の感覚は少し違います。
ニュージーランドの学校では、自分で選択できることが多い一方で、その分、自分から動かなければ何も始まらないことも多いです。何を勉強するのか。どんな活動に参加するのか。将来どんな進路に進みたいのか。先生や学校がすべて決めてくれるわけではありません。だからこそ、ニュージーランドの学校の「自由」は、単にルールが少ないという意味ではなく、「自分で選択して、その選択に自分で責任を持つ自由」と考えると分かりやすいと思います。
私自身、中学3年生からニュージーランドで学校生活を送りましたが、この「自分で考えて動く」という環境は、その後ニュージーランドの大学へ進学したときにもつながっていたと感じています。
4. 日本の学校と比べて、実際に何が違った?
ここまで「ニュージーランドの学校はのびのびしている」と書いてきましたが、実際の学校生活は日本とどのくらい違うのでしょうか。
私自身、日本の中学3年生からニュージーランドへ留学したので、最初の頃は日本との違いを感じる場面がたくさんありました。授業の受け方から昼休み、部活動、学校行事まで、今振り返ってみてもかなり違います。
自分の教室ではなく、自分が授業ごとに移動する

ニュージーランドの学校では、授業ごとに生徒がそれぞれの教室へ移動するのが一般的です。数学なら数学の教室、理科なら理科の教室、といったように、授業が終わるたびに次の教室へ移動します。
校則はかなり少なく感じた

私の学校には制服があったので、制服についてのルールはありました。ただ、それ以外については、「細かい校則に縛られている」と感じることはほとんどありませんでした。もちろん学校なので何をしてもいいわけではありませんが、日本の学校でイメージするような、学校生活や登下校中の細かい部分まで決められている感覚はあまりなかったです。
昼休みは芝生でタッチラグビー

ニュージーランドの学校生活を思い出して、かなり印象に残っているのが昼休みです。天気のいい日はほぼ必ず芝生の校庭でタッチラグビーをしていました。男女混合で、違う学年の子たちも混ざり、毎回結構な大人数でした。ニュージーランドの学校は、とにかく敷地が横に広い学校が多い印象があります。
ちなみに昼休みには学校の購買も開いていました。結構おいしいものが多く、たまに利用していました。ただ、揚げ物系の食べ物もかなり多かったので、決して「健康的な学校ランチ」という感じではありませんでした(笑)
「先輩・後輩」という感覚がほとんどない

人間関係も、日本の学校とはかなり違いました。
特に大きかったのが、先輩・後輩という上下関係をほとんど感じなかったことです。日本の学校では、一学年違うだけでも「先輩」「後輩」という関係が生まれます。私がニュージーランドで学校生活を送っていたときには、その感覚はほとんどありませんでした。年上の生徒だから特別に敬語を使うわけでもありませんし、部活でも「先輩だから偉い」というような雰囲気はありません。先生との距離も比較的近く、日本にいた頃よりも先生と生徒がフラットに話しているように感じました。
もちろん先生と生徒なので立場の違いはありますが、年齢や学年による上下関係をあまり意識しないのは、日本から来た私にとってかなり新鮮でした。
部活は「夏」と「冬」で変わる

部活動の仕組みも日本とは違います。日本では一度部に入ったら、一年を通して同じ部で活動をするというイメージが強いと思います。
ニュージーランドの部活は、夏のスポーツと冬のスポーツに分かれていることが多く、季節によって違うスポーツに参加できます。私の場合は、夏はWaka Ama(ワカアマ)、冬はバスケットボールをしていました。
Waka Amaは、マオリ文化とも深く関わりのあるカヌーの競技です。日本にいた頃には自分がカヌーレースをするとは想像もしていなかったので、これもニュージーランドへ留学したからこそできた経験の一つでした。また、日本の部活のように毎日必ず放課後に練習するわけではなく、練習頻度はスポーツやチームによってかなりまちまちでした。
スポーツ以外にも音楽やアートなどの活動があり、そうした活動の中には季節に関係なく年間を通して行われるものもあります。「一つの部活をずっと続ける」だけではなく、いろいろなことを経験しやすい。これも、私がニュージーランドの学校を「のびのびしている」と感じる理由の一つです。
学校行事もキャンプやハイキングなど自然の中で

日本の修学旅行のように、学校で宿泊を伴うイベントもありました。
ただ、私が経験したものは、観光地を巡る旅行というよりも、キャンプやハイキングなど、自然の中で活動するものが中心でした。ニュージーランドは少し街を離れるだけで山や海などの自然にアクセスできるので、学校生活の中でも自然と関わる機会が多かったように思います。教室の中だけではなく、外へ出て何かを経験する。
これも、今振り返るとニュージーランドらしい学校生活だったと思います。
まるでハリー・ポッター?「House」という仕組み

もう一つ、日本の学校ではあまり馴染みがなく、私が面白いと思ったのがHouse(ハウス)という仕組みです。
私が通っていた学校では、生徒一人ひとりが決められたHouseに所属していました。イメージとしては、日本の運動会にある「赤組」「青組」のようなものが、運動会だけではなく一年を通して続いている感じです。運動会や水泳大会など、さまざまなイベントでHouse同士が競い、それぞれの結果によってHouse Pointが貯まっていきます。そして年間を通して、最終的に一番多くポイントを獲得したHouseが優勝します。初めて聞くと少し不思議かもしれませんが、イメージとしては本当に『ハリー・ポッター』に出てくるHouse制度です。
学校全体で盛り上がれる仕組みになっていて、これも日本の学校では経験したことのない文化でした。
学年の一大イベント「Ball(ボール)」

そして、ニュージーランドの学校生活で忘れられないイベントの一つがBall(ボール)です。
簡単に言えば、学校が開催するフォーマルなダンスパーティー。アメリカの高校を舞台にした映画やドラマで見る「Prom(プロム)」のようなイベントです。私の学校では低学年向けと高学年向けのBallがあり、特に高学年になると、学校生活の中でもかなり大きなイベントでした。男女ペアで参加するのが伝統的で、男子から女子を誘うことが多かったです。
そしてBallの時期が近づいてくると、
「誰が誰を誘うのか」「○○が○○を誘ったらしい」「この二人が一緒に行くらしい」
といった話で学校中が盛り上がります。普段の学校生活とはまったく違い、当日はみんなドレスやスーツなどのフォーマルな格好をして参加します。日本の学校生活しか知らなかった私にとっては、「海外の映画で見るようなイベントが、本当に学校行事としてあるんだ」と感じた、かなり印象的な経験でした。
番外編:ニュージーランドの高校から、そのまま現地の大学へ
ニュージーランドのSecondary Schoolを卒業した後、そのままニュージーランドの大学へ進学するという選択肢もあります。
私の経験上、日本との大きな違いの一つは大学進学のために、日本の大学受験のような一斉の入学試験を受けるわけではないということです。ニュージーランドでは、高校在学中に希望する大学や学部への入学に必要な単位・条件を満たしていくことが必要になります。そのため私の場合も、「受験勉強」をするというより、高校で必要な単位を取り、その結果を使って大学へ進学するという流れでした。個人的には、ニュージーランドの高校や大学は「入ること自体がものすごく難しい」という印象はありません。
ただし、これは勉強しなくても大学へ行けるという意味ではありません。そして大学へ入った後は、授業についていき、課題や試験をこなしながら必要な単位を取得していかなければなりません。私自身の経験では、むしろ大学に入ることより、入ってから卒業するまでの方が大変だったという印象があります。
5. ニュージーランドの学校生活を知ったら、次は学校選びへ

ここまで、私自身がニュージーランドの現地校に通った経験をもとに、授業や部活動、学校行事、日本の学校との違いなどを紹介してきました。
ニュージーランドの学校は、日本とは違う部分もたくさんあります。私自身も最初は分からないことばかりでしたが、実際に学校生活を送る中で、少しずつその環境に慣れていきました。これから留学を考えている方にとって、この記事がニュージーランドでの学校生活を少しでもイメージするきっかけになれば嬉しいです。
そして、留学を考えるうえでもう一つ大切なのが、「どの学校を選ぶか」です。
次の記事では、私が暮らすウェリントンで留学生を受け入れているSecondary Schoolの中から、私自身も実際に訪問している学校を紹介します。共学・男子校・女子校、立地、制服、学校の雰囲気など、それぞれの違いを見ながら、ウェリントンにはどのような学校があるのかを見ていきましょう。
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運営者プロフィール

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中学3年生でニュージーランドへ留学し、現地高校を卒業。その後、現地大学(Victoria University of Wellington)へ進学し、卒業後は現地企業に就職。24歳の時にバックパッカーとして、約9カ月で世界18カ国も訪問。
これまでニュージーランドでは4つの街で生活し、現在は実際に学生生活を過ごした首都であるウェリントンを拠点に、留学サポートエージェンシー・Wellytonianを運営中。
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